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ニューズレター  

 

牢、域、街

久納 源太 (地域研究、都市研究)
それは、乾季のジャカルタでのことだった。私は二人の友人と街で有名な刑務所に向かっていた。受付を終えると、首から下げる訪問者証を渡され、ブルーライトに反応するスタンプを手の甲に押された。……

特別講演会「〈京都織物〉と渋沢栄一:京都近代産業の礎を築いた人々」

神谷 俊郎(京都大学東南アジア地域研究研究所連携研究員/京都産業大学URA)
京都織物(後に京都織物株式会社)は、西陣織の発展と近代洋式絹織物産業を興す目的で、1887年(明治20年)、「近代日本資本主義の父」とも称される実業家・渋沢栄一の……

石井米雄コレクション:東南アジア研究者のアジア・イスラーム関連資料を読む(第1回)

マジッド・ダネシュガル(文献学、東洋学、宗教学)
2023年11月に来日してしばらくたったころ、京都大学東南アジア地域研究研究所図書室が所蔵する石井米雄コレクションの書庫を訪ねました。……

ウクライナ戦争を語る人文学の底力

帯谷 知可(中央アジア近現代史、中央アジア地域研究)
つい最近、ベラルーシ出身のある女性と同席する機会があった。ウクライナ支援のボランティア活動に携わっているそうだ。それはロシア語を解する日本人が集った場だったのだが、開口一番、……

越境による遭遇:2024年度韓日東南アジア学会を振り返って

久納 源太(地域研究、都市研究)
8月末に韓国釜山で韓国東南アジア学会と日本の東南アジア学会との合同会議が開催され、日本からの参加者として私も参加しました。当初は日本側が現地参加を予定していたのですが、台風の影響で……

資料を求めて世界を歩む:地域研究の未来に向けた共同研究

貴志俊彦教授 インタビュー
聞き手:菊池泰平(京都大学東南アジア地域研究研究所 機関研究員)
京大に異動してきてから15年目を迎えます。その間、多彩な人と多様な資料に出会い、そのことで研究の対象や方法論が広がっていきました。……

日常の輝き

坂本 龍太(フィールド医学)
幼い頃、姉と私が寝る前に母がいつも絵本の読み聞かせをしてくれた。小学生時代もよく図書館に連れていかれて、熱心に本を選んだ。一度に借りることができる冊数が限られていたから、何冊もの本を抱え、タイトルや挿絵、……

地域研究における研究データ管理システムと機関横断型プラットフォームの構築に向けて:第5回SEASIA国際会議参加報告+機関訪問

木谷 公哉
SEASIA(The Consortium for Southeast Asian Studies in Asia)は、北東・東南アジアの主要な地域研究機関で構成される国際コンソーシアムです。……

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