生命の暗号的足跡:地域ゲノミクスによる生物間の遭遇の解読 – CSEAS Newsletter

生命の暗号的足跡:地域ゲノミクスによる生物間の遭遇の解読

Newsletter No.82 2024-09-11

オフィンニ ユディルさんインタビュー

略歴
オフィンニ ユディル氏は2024年4月、京都大学白眉センターの特任助教に着任し、東南アジア地域研究研究所に所属している。大阪大学免疫学フロンティア研究センターと神戸大学感染症センターの客員研究員。インドネシア大学医学部を卒業後、ジャカルタの病院で臨床医として勤務し、2018年に神戸大学で医学博士号を取得。コロナパンデミック時には、米国MGH・MIT・ハーバード大学ラゴン研究所でポスドク研究員として勤務した。ウイルス学者であり、ゲノミクスや地域研究にも領域を広げている。現在のプロジェクトは、インドネシアにおけるウイルス感染拡大のメタゲノム研究、新首都建設の生態系への影響に関する学際的研究、HIV/AIDSと違法薬物使用の問題に関する研究である。

私たちは、病気や身体の不調によってウイルスなどの微生物が身の回りにいることを意識します。オフィンニ ユディル特定助教(京都大学白眉センター特定助教)は、インドネシアでHIV/AIDSの研究を始め、その後、日本と米国でウイルスと感染症の研究を続けてきました。ウイルスのような目に見えない無数の生物の特徴、分布、関係を探求するために、DNAの遺伝情報を用いるゲノミクスに出会います。生命の暗号に含まれる膨大な情報を解読するゲノミクスの先端技術を用いれば、今後も起こりうる新興感染症への迅速かつ的確な対応が実現するかもしれません。さらには、地域研究として、特定の地域に生息する生物の歴史や未来を予測できる可能性もあります。ユディルさんに、ウイルス学者からゲノム学者への歩み、研究の楽しさ、そして将来への抱負についてうかがいました。

──ご研究について、研究の道に進むきっかけや、今のご研究に至った経緯とともに教えてください。

甘やかされて育った子供時代、眼科医である母は私の健康を特に気にかけていました。例えば、夜間に公園の近くで遊べばデング熱を媒介する蚊に刺される恐れがあることや、ストローを友達と共有するとB型肝炎に感染する可能性があることなどを注意されました。また、清潔でないモスクで礼拝前の清めの水浴び(ウドゥ)のために裸足で歩くと、足の裏に回虫が侵入する恐れがあると教えられました。

母の警告を真剣に受け止めていた訳ではありませんでしたが、デング熱を2度患ったこと(と最近、太ってしまっていること)を除けば、私はある程度健康な大人になりました。それでも、私たちの周りには、無数の目に見えない病原体が潜んでいて、適切な免疫力を維持しなければ、病気を引き起こす可能性があるという認識が高まったことは事実です。

(左)ジャカルタ東部の中学校時代の筆者(10歳)、2002年。 (右)インドネシア大学医学部の微生物学実習にて、2007年。後列中央が筆者(15歳)。

私が生まれ育ったのは、1990年代のジャカルタ、衛生状態があまり良くない広大な大都市です。私と同世代の友人たちはみな、無数の微生物や寄生虫にさらされていたことでしょう。もし「衛生仮説」が正しいとすれば、つまり、微生物に頻繁に晒されることで免疫システムが強化されるのであれば、インドネシアのX世代は、今頃、超人的な免疫力を備えているはずです。

医学部の学生時代、私は感染症の話題に魅了され続けました。特に、信じられないほど興味をそそられたウイルスがありました。それは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)です。このウイルスは免疫細胞に捕食されるのではなく、免疫細胞を殺して免疫力を弱めるのです。トロイの木馬が内側から城壁を破壊したり、腐敗した政治家が国の秩序を妨害したりすることに似ています。

その後 15 年間、私はさまざまな状況や国々で HIV の研究に没頭しました。ウイルス学者としてのこの歩みが、やがて私にとって新たな魅力的な分野であるゲノミクスへと導いてくれました。

ゲノミクスとは何でしょうか? 私たちが知っている生命は、A、C、T(またはU)、Gという4つの文字の暗号化された組み合わせでコード化されているという概念には、いつも驚かされます。生物の設計図で、タンパク質などの遺伝情報を記録しているDNAと、それに対応したタンパク質を合成するRNAは、あらゆる仕組みを支配しています。例えば、極小のウイルスはEnv遺伝子 1を介して細胞に付着し、ネズミはTbxt 2という名の遺伝子が変異すると尾が無くなり、ヒトはチンパンジーと同様にADRA2C 3という遺伝子が抑制されていることで、闘争・逃走反応が高いが、KRT41P 4の作用の違いにより、体毛はないなど、遺伝子が多くのものを決定しています。

以前はルーペで小説を1文字ずつ読むような、手間のかかるサンガー法を用いてDNA配列を読み取っていました。しかし、この10年間で、いわゆる次世代シーケンシング(NGS)と呼ばれる技術が誕生しました。これらの高スループット手法により、何十億もの遺伝暗号を同時に解読することができ、そのコストは、毎年、ムーアの法則が予測するよりも速いペースで急落しています 5。かつてヒトゲノムプロジェクトには10億ドルと2年の年月が必要でしたが、今では1,000ドル程度、1日でゲノム配列を解読できるようになりました。

(左)大阪大学でDNA抽出後の溶出チューブを持つ。 (右)次世代シーケンサーについて初めて学んだハーバード大学の超並列シーケンサー。

このような優れた技術力を用いることで、ウイルス学者は、どのようなことが出来るでしょうか? 以前は、サンプルに含まれる特定のウイルスを識別するために標的診断法を用いていました。現在では、サンプルに含まれるすべてのゲノム物質(ウイルス、宿主ゲノム、遊離DNA)の配列を調べ、既知のライブラリと比較することができます。このような包括的なアプローチはメタゲノミクスとして知られており、従来の単一生物のみのゲノム解析を超越しています。例えば、水たまりからサンプリングして解析することで、多様な生物がその水たまりに残したゲノムの形跡を特定することができます。それは、オランウータンが通った際に残った足の裏の皮膚かもしれませんし、食べていて落とした果物についていた微生物かもしれません。

さらに、ウイルスの全ゲノムを並べて比較することで、ウイルスの移動経路をたどることができます。例えば、コロナウイルス科のゲノムを並べると、最初のSARSウイルスは、広東省の農業従事者に感染する前に、中国南部の洞窟に生息するコウモリから、商品化されたハクビシンに伝播した可能性が高いことが明らかになりました。同様に、ニパウイルスは、森林伐採によって生息地を追われたオオコウモリがマレーシア半島の養豚場の果樹園に飛来したことにより、豚や飼育者に感染しました。このように、伝播したウイルスのゲノムパターンに基づいて、生物間の過去の遭遇を推測することができます。ウイルスは、何千年も前にヒトのゲノムを変化させた可能性があります。なぜなら、ヒトの染色体の約8%にウイルスのDNA片が組み込まれているからです 6

(左)バリクパパン市の道端で、通りすがりのドライバーから餌をもらうのを待つミナミブタオザルの親子。(右)スラバヤ市でのサンプリングを終え、アイルランガ大学の同僚や地元の動物園のスタッフと。

次世代シーケンサーを使用すれば、何百ものサンプルに含まれる何百万ものウイルスについて、このような分析を同時に実行することができます。しかし、私はさらに先を目指しています。微生物は、生きた宿主から環境に、そして宿主から他の宿主へと絶えず飛び散っています。また、宿主自身も至るところでゲノム物質を放出しています。土壌、水、呼吸する空気といった環境サンプルをシーケンシングすることで、膨大な量のデータを取得し、特定の地域における微生物やマクロ生物の相互作用の全体像、それらの分布や関係性を明らかにすることができます。ゲノムツリーを組み立てることで、動物の祖先進化の過程や、人類が地球上を旅して私たちの地域に到達するまでの道のりを辿ることができます 7。さらに、古代の DNA を復元し、数千年前からこの地域に存在していた祖先を発見することも可能です 8。将来を見据え、気候変動や人類活動の影響による生物との遭遇を予測することもできます 9


人類学者が社会文化のダイナミクスを探求し、歴史学者がアーカイブ記録を掘り下げ、政治学者が統治と権力構造を精査するのと同じように、ゲノム解析によって、私たちは地域の過去、現在、未来を理解することができます。実際、ウイルス学者にとっても学際的な考え方を採用することが極めて重要です。私の目標は、ゲノミクスと地域研究を統合し、「地域ゲノミクス」と呼ぶ新しい学際的分野を確立することです。

(左)東カリマンタンの民間養豚場。近くのバナナやランブータンの木はオオコウモリを引き寄せる可能性があり、コウモリの糞から豚の餌への微生物感染のリスクが高まっています。(右)東カリマンタンの洞窟に生息するコウモリの群れ。インドネシアの新しい首都プロジェクト「ヌサンタラ」はコウモリの自然の生息地を脅かし、果物農園や動物農場に近い場所への移住を余儀なくさせる可能性があります。

これは非常に大きなプロジェクトですが、一歩ずつ進めていきます。現地でサンプルを採取し、ゲノムを抽出してシーケンサーにかけ、学際的な文脈でデータを解釈するのです。これにより、新たな病原体が宿主を蝕む前に発見できるかもしれません。もちろん、私は防護服を着用しなければなりません。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)という病名が付けられる前に、この病に倒れた中国の臨床医たちと同じ運命をたどらないようにするためです。いつしか私は、モスクのトイレに併設された水浴び場でウドゥを行う際にビーチサンダルを履くようになりました。

──調査や執筆のおとも、マストギア、なくてはならないものについて教えてください。

私がスラバヤの感染症センターに勤務していたとき、研究室の仲間たちと共にちょっとした難題に直面しました。当時、私たちは動物血清中のB型肝炎ウイルス(HBV)を検出する実験を行っていました。奇妙なことに、オランウータンやラングールから採取したサンプルに、テナガザルに感染することが知られているHBV株が含まれていることがわかったのです。これは、旧世界霊長類の間でHBVが種を超えて感染していることを示す証拠なのでしょうか? このような発見があれば、NSCジャーナル(自然科学者にとって最高峰の3誌NatureScienceCell)に論文が掲載されるかもしれません。もちろん、それが夢物語であることは明らかでした。

そこで私たちは、コンタミネーション(実験室内汚染)の可能性に目を向けました。 その結果、私たちの研究対象であるヒガシテナガザルの一匹が、重度のB型肝炎に感染しており、血液中に大量のウイルスDNAが存在していることが判明しました。 そのため、このサルの血液は他のサンプルへの汚染源となっていました。DNAの厄介なところは、ニトリル手袋や安全キャビネットの壁、そしてもちろんピペットなど、あらゆる表面に付着することです。DNAは非常に耐久性があり、15年前の血液のシミからもDNAを抽出することができます。RNAは正反対で、マスクをせずに咳をすると、ピペットの先端についたRNAが消えてしまいます。

左から順に、エッペンドルフ社のピペット10μl(マイクロリットル)、100μl、1,000μl。私のイニシャル「YO」のラベルを貼っています。

この時に、信頼できるピペットを持っていたことは幸運でした。これらを使って一連の実験を行い、誤解を解くことができました。博士号を取得し、初めての研究助成金を獲得してようやく「自分の」お金を使えるようになった直後に購入したピペットです。研究室のボスが持っているギルソン社の古いピペットを使うたびに親指が痙攣するのに嫌気がさしていた私は、奮発して高級ブランドのエッペンドルフ社製を購入しました。その後はあまり使用することがなかったのですが、ありがたいことにずっと後になって、転任先の研究室で私の仕事を救ってくれました。

もちろん、フィールドワークにピペットは持って行きません。まともなウイルス学者なら、ピペットをラボの外に持ち出すようなことはしません(スラバヤへは持ち出したのですが)。その代わり、飛行機での移動が多いときには、信頼できる持ち物として、ヘッドフォン、1~2冊の良書、ゲーム機を持っていきます。

──調査を行う上や、研究の成果を論文や本にまとめるまでの苦労や工夫をお聞かせください。

過去10年間の分子生物学研究におけるトレンドは、「オミックス」アプローチです。これは、特定の生物学的対象物の全体を一括して特徴づけることを目的としています。この対象物は「オム」という接尾語で表記されます。例えば、私はゲノム(遺伝子またはDNA)とウイローム(ウイルス)に焦点を当てています。その他の例として、プロテオーム(タンパク質)やトランスクリプトーム(RNA転写物)を対象とする研究もあります。これらのアプローチでは、特定のターゲットを念頭に置かずに、サンプルから得られるありとあらゆるデータを収集しようとします。言い換えれば、先入観を持たずに(先入観を持たないように留意しながら)データを収集するのです。従来の研究における常識とは逆で、まずデータを徹底的に収集し、次にパターンを探索し、最後にその結果に基づいて問いを導きます。

オミックス法は、特に従来の仮説主導型の生物学者から批判を受けてきました 10。これらのアプローチでは、過剰な「ガラクタ」データが生成され、誤った発見につながりやすく、技術的・計算上のボトルネックに直面し、再現性が欠けることがよくあります。実際、オミックスは膨大な量のデータを生成し、テラバイト単位のストレージをあっという間に埋めてしまいます。私にとって、メタウイルス学データを保存したハードディスクが突然回転しなくなったときが、研究人生の中で最もショックを受けた瞬間でした(円盤に磁気でデータを読み書きするHDDと違って、メモリーチップでデータを書き込むSSDに投資すべきだと学んだ瞬間でした)。

この膨大なデータの中から、ノイズの海に潜って「なるほど!」という発見の糸口を見つけ出すのは至難の業です。 発見後も検証は欠かせません。 ウイルス研究では、ウイルスを分離し、その生命活動(複製や適応能力、突然変異)を証明する、昔ながらのウェットラボ実験が必要です。これは簡単な作業ではありません。私が新米だった頃、小瀧将裕先生(現大阪大学微生物病研究所)がいつも言っていたことを思い出します。「実験の99%は失敗する」と。しかし、1%を台無しにしないよう、100%の確率で手順に従わなければなりません。

最大の難関は、生物学的な関連性を判断することだと思います。発見があったとしても、生物学という大きな文脈の中で、その発見がどれほど重要で、どれほど従来の考え方を破壊するもの 11なのか? 生命の理解を深めるものなのか?最終的には、首尾一貫したレポートを書き、厳しい査読者の意見をかわすことに注力します。

──若者におすすめの本についてコメントをいただけますか。

自分の専門分野以外の本を読むことを勧めるのは陳腐に聞こえるかもしれませんが、私は迷わずそうします。読書はおもしろくなくてはならず、仕事時間外に自分の専門分野(あるいは科学雑誌)を読み進めるのは退屈に感じます。イブン・ハルドゥーンの歴史学、グリーンの物理学、フレンケルの数学、サイードの哲学、そしてドストエフスキー、三島由紀夫、アシモフ、プラムディヤからダン・ブラウン、カズオ・イシグロなどの小説を読んだときの興奮を覚えています。しかし、私がこの分野を選んだきっかけとなったのは、オールドストーンの『ウイルスの脅威:人類の長い戦い』ドーキンスの『利己的な遺伝子』ムカジーの『遺伝子:親密なる人類史』でした。現在読んでいる本も、仕事に近いものです。フランス・ドゥ・ヴァールによる霊長類の行動と進化に関する本です。

若手の研究者の皆さんには読書クラブに参加することを勧めます。多様な考え方と触れ合うことは、既成概念にとらわれない思考を育み、見過ごしていた微妙な差異に気づく機会を与え、私たちの解釈に知的挑戦を投げかけ、少なくとも、本から得たアイデアを吟味する相手を提供してくれます。私はCSEASに来てすぐに、マイケル・フィーナー教授が主催する読書会に参加しました。もっと以前からそうしていればよかったと思っています。

──これから研究者になろうとする人にひとことお願いします。

研究者として働くには、好奇心を持つことは当然のことです。しかし、見落とされがちな資質として、私は謙虚さがあると思います。知らないことがあるときは、それを素直に認め、謙虚な姿勢を保つことが重要です。エゴを捨て、子供のような素直な心を持つことで、スポンジのように情報を吸収し、ダニング=クルーガー効果を避けることができます。インドネシア語には、「稲穂のように、実るほど頭を垂れる(bak ilmu padi, kian berisi kian merunduk)」という諺があります。しかし、インドネシア人よりも日本人研究者のほうが謙虚さを感じさせる傾向があると思います。

それが学際的研究の利点だと思います。他分野の学者たちと関わるほど、自分の知識の限界が明らかになり、率直に言って、自分がいかに愚かであるかが分かります。

──これからの野望をお聞かせください。

2070年に予測されるウイルスの共有イベント。9つの地球気候モデルの平均値 9

上の地図は、気候変動によって引き起こされる種を超えたウイルスの感染拡大の予測を示しています 9。東南アジアが最も高いリスクに直面していますが、インドネシアやフィリピンなどの国々には、新興感染症を早期発見するための強固な監視システムがありません。中国の武漢やグローバル・ノースのウイルス学センターの備えは、本当にうらやましいものです。彼らが、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2の配列決定をいかに迅速に行い、その子孫株のわずかな変異も逃さずマッピングしたかを考えてみてください。東南アジアのすべての国が同様の高速シーケンシング能力を開発し、24時間体制で稼働させて、迅速かつ根拠に基づく政策立案を行うことが不可欠です。私は母国にもそのような未来が訪れることを夢見ています。

以前、英国のウイルス学者である友人が、自転車に取り付けたダイナモを使って、持ち運べる DNAシーケンサーに電源を供給するという独創的な方法を考案したことを知りました。彼は、現場から新しい遺伝子サンプルを入手するたびに、それをモバイルシーケンサーにセットし、自転車を漕いで発電機を稼働させながら研究所まで戻っていました。最近、私も自転車に乗れるようになったので、ぜひやってみたいと思っています。

参照文献

  1. Arrildt, K. T., Joseph, S. B. & Swanstrom, R. The HIV-1 Env Protein: A Coat of Many Colors. Curr. HIV/AIDS Rep. 9, 52–63 (2012). ↩︎
  2. Xia, B. et al. On the genetic basis of tail-loss evolution in humans and apes. Nature 626, 1042–1048 (2024). ↩︎
  3. Lee, K. S. et al. Selection on the regulation of sympathetic nervous activity in humans and chimpanzees. PLOS Genet. 14, e1007311 (2018). ↩︎
  4. Winter, H. et al. Human type I hair keratin pseudogene ϕhHaA has functional orthologs in the chimpanzee and gorilla: evidence for recent inactivation of the human gene after the Pan-Homo divergence. Hum. Genet. 108, 37–42 (2001). ↩︎
  5. DNA Sequencing Costs: Data. https://www.genome.gov/about-genomics/fact-sheets/DNA-Sequencing-Costs-Data↩︎
  6. Ophinni, Y., Palatini, U., Hayashi, Y. & Parrish, N. F. piRNA-Guided CRISPR-like Immunity in Eukaryotes. Trends Immunol. 40, 998–1010 (2019). ↩︎
  7. Pedro, N. et al. Papuan mitochondrial genomes and the settlement of Sahul. J. Hum. Genet. 65, 875–887 (2020). ↩︎
  8. Mühlemann, B. et al. Ancient hepatitis B viruses from the Bronze Age to the Medieval period. Nature 557, 418–423 (2018). ↩︎
  9. Carlson, C. J. et al. Climate change increases cross-species viral transmission risk. Nature 607, 555–562 (2022).  ↩︎
  10. Nurse, P. Biology must generate ideas as well as data. Nature 597, 305–305 (2021). ↩︎
  11. Park, M., Leahey, E. & Funk, R. J. Papers and patents are becoming less disruptive over time. Nature 613, 138–144 (2023). ↩︎

本記事は英語でもお読みいただけます。>>
“Cryptographic Footprints of Life: Deciphering Organismal Encounters through Area Genomics”
Interview with Youdiil Ophinni